エイズの病状【感染から発病について】
エイズの症状は、以下の3期に分類されます。
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急性感染
これは、急性期と呼ばれ、性行為などによる感染後、2〜6週間後にエイズウイルスが体内に侵入した結果、
ウイルス血症による風邪に似た急性症状を起こします。
この症状に気づく人は少なく、また、風邪等のたの病気との区別は非常に難しい。
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出現率 50〜60%
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出現時期 感染した時からおよそ2〜6週間
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主な症状 発熱(96%)、首や腋の下等のリンパ節の腫れ(74%)咽頭炎(70%)、5〜10mmの大きさの湿疹が顔、手のひらや足の裏など全身に(70%)、筋肉痛と関節痛(54%)、下痢(32%)、頭痛(32%)嘔吐と吐き気(27%)、口の中のカンジダ(12%)
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検査の異常 血小板の減少(45%)、リンパ球の減少と肝臓機能検査の異常(21%)
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予後上記の症状は、およそ1〜2週間で治り消失します。ただし、14日以上続く場合は、急速に症状が進行することもある。
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この時期の注意点 この時は、血液や精液あるいは膣分泌物の中血液や精液あるいは膣分泌物の中には多量のエイズウイルスが存在するため、性行為等で相手に感染させる危険性は極めて高い。
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無症候キャリア急性期の初期症状は自然に治り、外見上健康な状態が5〜10年程度続く、そして、エイズウイルスにより体の免疫機能は徐々に破壊されている。
この時期も、血液・精液・膣分泌物にはエイズウイルスは存在するので、相手に感染させる危険性は大きい。
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エイズ期エイズウイルスにより体の免疫機能が破壊された結果、日和見感染症や日和見悪性疾患が出現する、これがエイズの発病です。
(日和見感染症については『知識の窓』に詳しく記載していますのでご覧下さい)