梅毒について
Q.
どのような行為で感染するの?
A.
オーラルセックスを含むコンドーム無しの性行為によって感染します。
喉に感染があればキスで感染することもあります。
皮膚に傷があるとそこから感染することもあります。
感染しているお母さんから出産時に赤ちゃんに感染することもあります(これを先天梅毒といいます)。
Q.
感染するとどのような症状が出るの?
A.
症状は以下の3つの段階で現れます、そして治療をしなくても症状は消えますが病気はどんどん進行します。
第1期(性的接触後1〜12週)
感染後約3週ごに梅毒トレポネーマの進入した場所に小豆大から示指頭大の柔らかいが硬度を持つ硬結が出来ます、これを「初期硬結」と呼びます。
次ぎにこの初期硬結は周囲の浸潤が強くなり次第に硬く盛り上がり、中心に潰瘍を作ります、これを「硬性外かん」と呼びます。
このデキモノは痛みなどが無く自覚症状はありません。
このデキモノの出来る場所は、
- 男性の場合
ペニスの亀頭部・包皮・冠状溝
- 女性の場合
大小陰唇・子宮頸部
性器に出ることがふつうですが、時には口や肛門にも認められます。この状態が1〜5週間続きますが痛みはありません。
第2期(性的接触後1〜6ヶ月)
胸や背中、手足に赤い斑点ができる。
足の付け根や脇の下、首などのリンパ節が腫れる。
発熱、喉頭痛、全身不快、倦怠感などが起こることもあります。
やがてこれらの症状は消えますが、後で赤い斑点や痛みが再発することもあります。
第3期(性的接触後3年)
皮膚や内臓にゴム腫と呼ばれる病気が起こります。
関節炎が起こり、手足の感覚が喪失します。
心臓や血管、脳、脊髄が侵され、身体各部の機能不全や痛みが起こります。
Q.
治療しないで放置しておくとどうなるの?
A.
心臓や血管が侵されて心不全を起こし死に至ります。
脳や脊髄が侵され麻痺や精神錯乱を起こして死亡します。
先天梅毒では赤ちゃんが死亡したり奇形になったりすることがあります。
Q.
診断方法は?
A.
不安な行為から1ケ月以降に血液で梅毒血清検査をします。
- STS法
・ガラス板法
・RPR法
・梅毒迅速抗体検査
- TP反応
・TPHA法
・FAT-abs法
STS法は感染初期に早く陽性となりますが生物学的偽陽性反応(BFP)が良く発生することから、必ずTP反応を実施して生物学的偽陽性反応(BFP)を除外する必要があります。
その為には上記の検査を組み合わせて総合的に判定します。
- 患部からとった膿で梅毒トレポネーマの検査を行います。
Q.
治療は?
A.
医師の指示に従い正しく抗生物質を服用すれば完治します。
抗生物質投与期間は、
1.第一期では2〜4週
2.第二期では4〜8週
3.第三期では8〜12週
完治したかどうかはSTSが8倍以下になることを確かめる必要があります。
TPHAは感染後この抗体が出来ますと陰性にはなりません。