医事通信(2012年01月24日号)
成人T細胞白血病(ATL:Adult T cell Leukemia)にワクチン療法開始!!??
成人T細胞白血病は、HTLV-Tが引き起こす疾患で、日本国内には百万人以上、世界中に1千万人以上と言われています。
この病気の治療方法は、未だ確立されておらず、骨髄移植が有効とされていますが、体に与える負担が大きいことと、
拒絶反応が起きない骨髄提供者の選定が難しく、大半の患者が移植を受けられないのが現状です。
今回阪大の研究チームは、免疫を担う細胞「T細胞」がウイルスに感染してがん化した場合に、T細胞が作り出すタンパ
ク質を分析した結果、他のがん細胞に共通して存在する3種類のタンパク質を発見しました。
一般的に、正常細胞ががん化した細胞は異物と認識されず、免疫細胞の攻撃を受けにくい特性がありますが、その3種類
のうち「NY−ESO−1」というタンパク質を持つ細胞は、正常な免疫細胞に「標的」と認識され攻撃される特性があることが判明しました。
成人T細胞白血病患者から採取した血液に「NY−ESO−1」を加えて培養すると、正常な免疫細胞ががん化したT細胞を異物と認識、
これらを攻撃するために免疫細胞が活発に増えたことが確認されました。
この「NY−ESO−1」をワクチンとして注射することで、患者の治療や感染者の発症予防が期待できると考えられます。
この治療法を2012年2月に学内の倫理審査委員会に申請し、年内の治療開始を予定しています。
このワクチン療法が成功すると、成人T細胞白血病の画期的な治療法となると注目されています。
※成人T細胞白血病は、HTLV-1に感染した人の約5%が発症するとされており、発病までの潜伏期間は約60年と非常に長い。
体の免疫を担うT細胞ががん化し、免疫力が急激に低下することから、一度発病すると進行が早く、急性型の患者の約半数が1年以内に感染症などで死亡します。
日本国内では毎年約1000人が死亡し、HTLV-1の感染者数は1000万人以上いると推測されています。
成人T細胞白血病についての詳細は、以下を参照して下さい。
- 『成人T細胞白血病』
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written by 血液の鉄人
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