鉄人レター 099号




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2016/04/30(No.99)
                      
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              ■■ 梅毒の症状と正しい梅毒検査の受け方!! ■■
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 現在梅毒が爆発的に流行しています。

 年間では1600人から2600人に急増し、最近では若い女性の感染が際立っています。

 特に20代前半の女性の感染が前年同期比2.7倍と著しく増加しています。

 この現状に鑑みて今回梅毒の症状と正しい梅毒検査の受け方を解説いたします。

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 □ 感染経路は

 一昔前までは、男性の同性間性的接触による感染と女性では異性間性的接触による感
染が主でしたが、現在では男性でも異性間性的接触による感染例が増加中であり、男性
から女性へ、そして女性から男性へという悪循環が顕著になっています。

 また、家庭内に感染が持ち込まれることも増加しています。

 更にオーラルセックスによる咽頭梅毒も増加しています。
 
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 □ 梅毒トレポネーマの感染経路についてのおさらい
 
 主に性行為・オーラルセックスにより感染、皮膚や粘膜の微細な傷口から梅毒トレポネ
ーマは侵入し感染します。

 相手の口の中に梅毒感染があればキスからでも簡単に感染します。

 性行為によるHIVの感染を恐れて、風俗店でオーラルセックスをする人が増加しています
が、梅毒トレポネーマはオーラルセックスでも意図も簡単に感染してしまいますから、注
意が必要です。

 また、HIVのようにコンドームによる感染予防が難しいのが現実です。
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検査キットはこちら =============================================================================== それでは続きをどうぞ ===============================================================================  □ 梅毒の潜伏期間  潜伏期間は、一般的に3週間前後です。 -------------------------------------------------------------------------------  □ 梅毒の症状  症状としては、以下のように分類されます。  1.第1期(感染後約3週間)  感染後およそ3週間して、性器、肛門、口などの感染した部分に、小豆大〜エンドウ豆 大の痛みの無い赤いシコリ(下疳)が出来ますが、この下疳は直ぐに消失し4〜6週間で自 然に軽快します。  この時足の付け根のリンパ節が腫れることもあります。  女性では気付かない場合がほとんどです。  2.第2期(感染後数ヶ月)  第1期が終了する頃から体内に侵入した梅毒トレポネーマは全身に広がり、全身の皮膚 に赤い斑点がまばらに現れ、丘疹(皮膚から盛り上がったぶつぶつ)や後頭部に脱毛がみ られるようになります。  この丘疹はかゆみや痛みがなく、放っておくと自然に2〜6週間で消えてしまいますが、 稀に再発を繰り返すこともあります。  3.潜伏期  第2期の終わる頃より数週間から数年間にわたる無症状の潜伏期に入り、この時期は血 液検査でのみでしか梅毒感染の判断は出来ません。  この中の数10%が晩期へと進ます。  4.晩期(感染後数年)  感染3年後くらいから 皮膚や内臓にゴム腫(固いしこりやこぶができ、周辺の組織を破 壊し、治るとあとが残る)と呼ばれる病変が起こります。  その後、関節炎や手足の感覚の喪失し、心臓、血管、脳などに障害が出て、日常生活が営 めなくなります。  ※抗生物質の使用により近年では、ここまで症状が悪化することはまずありませんが、感 染に気づかず治療をしなかった場合は最終死に至ります※ ------------------------------------------------------------------------------------  □ 梅毒トレポネーマからの感染予防方法  予防としては、感染者、特に感染力の強い第1期及び第2期の感染者との性行為、オーラ ルセックスを避けることが基本となります。  コンドーム無しのセックスやオーラルセックスで感染するため、予防にはコンドームの使用 が大切ですが、梅毒トレポネーマはコンドームでは完全に予防できません、初期硬結のある性 器と性器粘膜やその他の粘膜が触れ合うことから簡単に感染してしまいます。  また、コンドームに覆われていない箇所に傷やタダレがあればそこから簡単に感染してしま います。 ------------------------------------------------------------------------------------  □ 検査を受ける時期  潜伏期間は3週間前後ですから、3〜4週でSTS検査(RPRテスト、ラテックス凝集法)を受け れば信頼できる結果が得られます。  TPHAは、5週以降にならないと信頼できる結果が得られませんので、5週以前にTPHA(TP迅速 検査を含む)を受けることは感染を見逃すことになります。  その為に、梅毒検査は最初にSTS検査を受けて、これが陽性の場合、TPHA検査を受けて陽性を 確認します。 -------------------------------------------------------------------------------------  □ IgM-FTA-abs検査  FTA-abs検査は、IgG型のTP抗体を検出する検査法ですが、IgM-FTA-abs検査はIgM型のTP抗体 を検出する検査法です。  梅毒トレポネーマに感染した初期には、IgM型のTP抗体が先に体内に出来て、その後IgGの TP抗体が出来ます。  このIgMのTP抗体は、梅毒に感染後1週間程度で身体中にできることから、IgM-FTA-abs検査 は梅毒に感染後1週間で受ければ信頼出来る結果が得られます。  そのことからして、早く感染の診断を下したい時に利用される検査法です。 --------------------------------------------------------------------------------  □ 梅毒トレポネーマ感染後陽性となる梅毒検査の時期  1.IgM-FTA-abs検査   感染後1週間  2.FTA-abs検査   感染後3週間  3.STS検査(RPR検査)   感染後4週間  4.TPHA検査  感染後5〜6週間 -------------------------------------------------------------------------------  □ 梅毒はHIVに感染するのスクが極めて高くなるので要注意!!  梅毒になるとHIVに感染するリスクが数十倍〜百倍高まると言われています。  その理由は、梅毒トレポネーマの感染により性器粘膜がタダレ、感染防御バリアが破壊 されるために、そのタダレた場所からHIVが感染するためです。  最近では梅毒患者を診たらHIV感染の合併を疑えと言われているように両者の合併例が 増えています。 -------------------------------------------------------------------------------  □ 何科を受診したら良いのか?  梅毒に関しては皮膚科が専門領域です。  皮膚科単独の診療科の看板を掲げている皮膚科専門医を受診する必要があります。  梅毒に関しての知識の乏しい医師にかかると適切な検査と正しい検査結果が行われず、 的確な診断や治療を受けることが出来ない場合があります。  今の若い医師の多くは梅毒の診断や梅毒検査の解釈がわからない医師が多いのが現実です。 ===============================================================================  ※まとめ※ ===============================================================================    1.梅毒の流行が最悪となっています。  2.梅毒トレポネーマはオーラルセックスでも簡単に感染しますので注意が必要です。  3.一度でも危険な行為をした覚えのある人は、梅毒検査を受けておく必要がありま    す。      4.正しい時期に正しい検査を受けないと感染を見逃すことになります。  5.梅毒はコンドームでは完全に予防できません、初期硬結のある性器と性器粘膜やそ    の他の粘膜が触れ合うことから簡単に感染してしまいます。  6.梅毒感染があり性器粘膜がただれているとHIVの感染リスクが極めて高くなるので    要注意です。  7.梅毒に感染しても抗生物質の正しい服用で完治します。   ===============================================================================  『理解しやすく、役立つエイズのブログ−血液の鉄人のささやき−』           ↓      ↓      ↓           https://tetsujinsan.blog8.fc2.com/       にも是非とも訪問してください、定期的に更新してお役に立つ情報を発信しています。 ===============================================================================   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■                                   今号をお読み頂き、いかがでしたか?  お役に立ったと思われた方は、是非ともワンクリックをお願いします。                    ↓ ↓  ↓               https://clap.mag2.com/heafrealat?Syphilis  今後の編集の参考にさせて頂きます。  お手数をおかけしますが宜しくお願いします。   ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ========================================= ◆編集後記◆ ========================================= 最後までお読み頂き、ありがとうございました。 ご理解いだけましたでしょうか。 本メールマガジンへの感想・ご意見・ご質問・ご要望等がございましたら、ご遠慮 なくご連絡下さい。 メールを受け取り後24〜48時間以内に必ず返信致します。 ↓ ★ https://form.mag2.com/thaedousti★ 【ご注意】 ★★フリーメールの、「Yahoo!メール」や「Gmail」は、スパム対策を取っていま すので、送信されたメルマガが「迷惑ホルダー」に送り込まれますのでご注意下 さい。 出来れば、「Yahoo!メール」や「Gmail」をご使用にならず、プロバイダのメルア ドを使用されれば確実にメルマガを受け取れます★★ 次回発行は、2016年5月下旬を予定しておりますのでご期待下さい。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−-- **************************************** ★最後に次の点だけは、何卒、ご了承のうえご購読下さい★ ●このメールマガジンは、長年エイズ研究に従事しその間に有した経験と知識を 基にして、内外の学会・専門雑誌・各国の情報をも参考に出筆し、万全を期して おりますが、ご利用により、発生したいかなるトラブル・損失等に対しても、発 行者は一切責任を負いませんので、ご利用は自己責任でお願いします。 また、記事の一部又は全部の転載を禁じます。 ===========<新医学と切手の極意 鉄人レター>============= 発行者 : 血液の鉄人 ウェブサイト : https://voxsangman.com/ ご意見、ご感想: https://form.mag2.com/thaedousti =========================================

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