梅毒とは?
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梅毒はどこから来たの?
1493年頃、クリストファー・コロンブスが新大陸からヨーロッパに持ち込んだとされています。
ヨーロッパに入り込んだ梅毒は、数年足らずでヨーロッパ全土に広がり、それぞれの国では、 梅毒を、フランスでは、『ナポリ病』、イタリアでは『フランス病』、ロシアでは、『ポーランド病』、スペインでは『ポルトガル病』、オランダでは、『スペイン瘡』と呼び、お互いに他国の責任として転化しょうとしました。
梅毒は、当時の新大陸アメリカで存在していた風土病の一種で、コロンブスが新大陸アメリカから持ち帰った病気と言われています。
梅毒という名称の命名者は?
イタリア生まれで近代病理学の父と呼ばれ、伝染病理論の権威者フラカストロ(1478〜1553)は、梅毒をそれぞれの国の責任と押しつけ会うことを歎き、1530年に医学詩『シィフリス別名ガリア病』を発表して、お互いに避難し合う呼び方を止めて、梅毒を『シィフリス』と呼ぶことを提唱し、以後この呼び方で呼ばれるようになりました。
梅毒『シィフリス』の由来は?
『シィフリス』の由来は、昔、若くて美しい羊飼いの青年『シィフリウス』が、日照りで牧草が枯れたことを逆恨みして、太陽神アポロンを呪ったために神罰を受けて、梅毒様の病気になったという神話に基づいています。
梅毒は何時日本に入ってきたのか?
1512年(永正9年)に長崎にもたらされたとされています。
これは、コロンブスの新大陸発見の僅か20年後のことです。
昔の梅毒の症状はどのようなものであったのか?
現在の梅毒の症状は比較的穏やかですが、昔は非常に激しい症状を起こしていました。
発熱、発疹、疼痛があり、鼻を落とし、目を冒し、肉や骨までを腐らすほど激しい症状を起こしていました。
日本の戦国時代の記録には、「感染と共に発疹が現れ、全身の痛みと痒みで、6ケ月間も不眠が続き、あらゆる薬の効き目はなく、痩せ細り、手足が震え、やがてゴム腫ができ、2年前後で、運動麻痺が現れ、直腸や膀胱の障害が現れ、やがて死亡した」と記されています。
また、江戸時代の夜鷹には、梅毒感染により、「鼻の欠け」が多く見れれた。
梅毒に感染して死亡した著名人は?
フランスのシャルル八世(28歳で死亡)、シューベルト(31歳で死亡)、日本では、加藤清正、結城秀康、前田利長、木戸孝允などが梅毒で死亡したとされています。
当時の梅毒の治療法は?
現在は、抗生物質により梅毒は完治しますが、当時は特効薬が無く、梅毒に感染すると、死亡していました。
当時のヨーロッパでは、水銀の蒸気の吸入や水銀軟膏の塗抹など水銀療法が行われましたが、水銀の中毒で死亡した人も多くいました。
梅毒の水銀療法は中国や日本でも行われ、日本では杉田玄白やシーボルトらの記録からも見られます。
梅毒の最初の有効な治療薬とは?
1910年、ドイツのエールリッヒの研究所に留学していたの秦佐八郎(1873〜1938)は、血の出るような努力の結果、 606番目の化学物質である「サルバルサン」を世界で始めて梅毒治療用の化学療法剤とし発見しました。
この名称は、救世主を意味する 「Salvator」と、ヒ素を意味する 「arsenic」から取られて名付けられ、 ドイツのIG・ファルベン社の商標登録です。
ヒ素化合物であるサルバルサンは毒性も強く、その後の化学療法の主役の座をペニシリンなどの優秀な抗生物質に譲り、 登場から95年目にして正しい構造が確定されたサルバルサンは、今は化学史の殿堂の中で静かな眠りに就いています。
梅毒トレポネーマは今も純粋培養が出来ない?
梅毒を引き起こす梅毒トレポネーマの存在が知られてから、多くの研究者が試験管内での梅毒トレポネーマの純培養 を試みてきましたが、全て失敗に終わり、試験管内での培養は未だ成功していません。
梅毒トレポネーマの培養は、ウサギの睾丸に接種して、増殖される方法が 今でも取られています。
野口英世(1876〜1928)は、米国ロックフェラー医学研究所において、明治44年(1911年)8月、 「梅毒スピロヘータの純粋培養に成功」と発表しました。
このことで野口の名前は世界の医学界に知られることになりましたが、多くの研究者達が野口 の梅毒スピロヘータの純粋培養の追試実験を試みましたが、誰一人として成功することはありませんでした。
梅毒スピロヘータは、現在でも培地による純粋培養は出来ず、ウサギの睾丸に接種して増殖させる方法がとられています。
川柳にみる梅毒
江戸時代は、あらゆる階層に梅毒が流行していました。
当時の梅毒の症状は、非常に激しく、鼻がそげたり、顔全体や体が崩れることはあたり前のことでした。
それ故梅毒の恐ろしさや、流行の状態、治療法などが川柳に多く読まれていますので、その一部を紹介します。
『親の目を 盗んだ息子 鼻が落ち』
『かさっかき おらが手本と 異見する』
かさっかきとは、梅毒患者のこと。
『とら息子 親の目を盗んで 鼻が落ち』
『鷹の名にお花お千代はきつい事』
お花お千代”とは“お鼻落ちよ”に掛けた。
『安もののはなうしないは吉田町』
夜鷹には梅毒感染者が多いため、うっかり夜鷹を買うと感染して鼻が落ちるという意味。
『いただいて飲むもくやしき山帰来』
山帰来は当時の梅毒の薬。
written by 血液の鉄人
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