性行為感染症とは?

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性行為感染症とは何ですか？

• 性行為感染症（Sexually Transmitted Disease：STD, Sexually Transmitted Infection：STI）は、性行為によって感染する 病気の総称です。
• 性行為感染症は、膣性行為とディープキス・ペッティング・フェラチオ・クンニリングス・アナルセックス・道具を使った行為等 によって感染する全ての感染症を言います。
• 性行為の相手が、同性・異性の区別はありません。

性行為感染症はどのようにして感染するのですか？

• 性行為によって感染します。
• 近年の性の多様化により、性行為は膣性交にと止まらず、性行為に類似した行為（オーラルセックス）が行われています。 たとえば、ファッションマッサージ・イメクラ・キャバレー・ホテトルなどが流行し、オーラルセックスなどのいわゆる 「お手軽セックス」が簡単で安価にできるようになり、それに伴い若者の世代に限らず、広い世代で性行為感染症が蔓延しています。

性行為感染症の感染する場所はどこですか？

• 性行為感染症の原因となる病原体は、体液（精液、膣液、血液など）の中に含まれ、おもに人体の粘膜（陰茎、膣、肛門、尿路） から感染します。
• また、最近の性の多様化により、口腔・のど・気道へ感染することも多いのが現状です。
• しかし、傷のない健康な皮膚からの感染のリスクは限りなく低いです。

性行為感染症の世界の実情は？

• 性の開放化が早期に起こった欧米先進諸国では、日本よりも早く性行為感染症の蔓延が問題化しましたが、欧米では感染予防に重点を置き、 性教育を充実させ、小中学校時よりコンドームの重要性を重視して教育した結果、欧米の若者の多くは避妊というよりも感染症予防として コンドームを持っていることが当然のこととなっています。
• このように性行為感染症に対する予防教育の充実により、欧米先進諸国では一般に性行為感染症は横這い、または減少傾向となっています。
• 反面、性の開放化が早期に進んでいた欧米では、元々が性行為感染症が多く流行しており、現在でもそれはあまり変化していないとい う現実もあります。
• アメリカのテレビ番組では10代少女の４割がクラミジアに感染しているというショッキングなアンケート結果が公表されたこともあり、 また、疾病管理センターでも思春期の少女の４人に１人が少なくとも性行為感染症のひとつにかかっているとあるという調査結果を まとめています。
• そのため、キリスト教系団体の中には、避妊行為をすること自体を教義に反すると考え、コンドームの使用を疑問視する動きもあります。

性行為感染症の日本の実情は？

• 日本での性行為感染症の現状は、欧米先進諸国と異なり、特にHIVに関しては1990年代以降に急増傾向にあります。
• わが国で特に流行している性行為感染症は、淋病とクラジミアです。
• 淋病は、大昔から存在する病気で、主に男性がかかりやすい病気で、欧米先進国ではすでに過去のものとなる 傾向にありますが、日本だけでは近年、感染者が増加傾向にあります。
• また、クラミジアは女性の感染者が増加しています。
• 現在日本では、性行為感染者が600万人は存在しているとされています。

性行為感染症の検査はどのような検査があるのですか？

• 性行為感染症の種類によってそれぞれ検査法が異なります。
• 当『性行為感染症 Q&A』で感染症ごとに解説していきますのでご覧下さい。

性行為感染症の検査はいつ受けたらいいのですか？

• 性行為感染症の種類によって検査を受ける時期が異なります。
• 当『性行為感染症 Q&A』で感染症ごとに解説していきますのでご覧下さい。

性行為感染症の治療法はどのようにするのですか？

• 性行為感染症の種類によってそれぞれ治療法が異なります。
• 当『性行為感染症 Q&A』で感染症ごとに解説していきますのでご覧下さい。

性行為感染症の感染予防はどのようにすればよいのですか？

• 性行為感染症に対する正しい知識を持ち、それぞれの性行為感染症に対する予防を実践する必要があります。
• 性行為感染症の種類によっては、コンドームをいくら正しく使用しても、感染予防が出来ないものがあります

性行為感染症に感染してしまったらどうしたらいいのですか？

• 性行為感染症の厄介なことは、感染部位が性器であることが多いため、診察を受けることに抵抗があることから、 どうしても放置してしまうことから、性行為やオーラルセックスにより益々感染が拡大する恐れがあることです。
• 病院に行くのが恥ずかしい、怖いからといって放置するのではなく、感染するような行為があり、何らかの症状が出て、 おかしいと感じた場合は、直ぐに受診することをお勧めします。

性行為感染症が流行している原因は何なのですか？

• オーラルセックスでは、誰が言ったか分かりませんが、性行為感染症に感染しないと言う誤解や迷信が、 性行為感染症の蔓延にさらに拍車を掛けているのが現実です。
• 性行為感染症の予防と治療の対策としては、性行為感染症に対する正しい知識が必要です。
• 若い世代を中心に性の開放化が大きく進んだ割には、性行為感染症の知識や性教育が十分になされていないことから、 若い世代に多くの感染者を出しているのが実情です。
• 更に、かつては性行為感染症の存在や調査自体があまり知られておらず、近年になって性行為感染症が認知されるに従って、 これまで見逃していた潜在的患者が発見されている事も、感染者急増の原因のひとつです。
• また、ちまたでは、「ピルを飲んでいれば生でオーケー」と言われ、性行為に対して「避妊」のみにしか知識が普及しておらず、 「行為感染症の予防」という知識が著しく欠けている事が、我が国における性行為感染症の流行の大きな要因と考えられています。
• 日本の性風俗店では、いわゆる「本番行為」以外の素股・フェラチオ・アナルセックス等の行為が多く、 「本番行為（陰茎の膣への挿入）」を行わない事で、ただ避妊さえすればよいという理由でコンドームを使用しないで直接陰部の 接触を行うサービスが横行している事も、感染の拡大を招いているとも言えます。
• つまり、精液や膣液などが陰部などの粘膜に直接付着することにより、感染する性行為感染症もあることを理解できていないことから、 感染を防ぐことができず、これが感染者の増大に拍車をかけているのが実情です。

１回の性行為での感染率は？

• 性行為感染症の種類によって検査を受ける時期が異なります。
• 当『性行為感染症 Q&A』で感染症ごとに解説していきますのでご覧下さい。

性行為感染症にはどのような病気があるのですか？

• 感染経路はそれぞれ疾患ごとに異なりますが、いずれも性的接触によって感染します。
• １．ウイルスが原因で起こる性行為感染症
  
  
• 『性器ヘルペス』
• 『尖圭コンジローマ』
• 『A型肝炎（HAV)』
• 『B型肝炎（HBV)』
• 『C型肝炎（HCV) 』
• 『HIV/AIDSについて』
• 『成人T細胞白血病』
• 『サイトメガロ感染症』
• 『陰部伝染性軟属腫』
  
  
• ２．細菌が原因で起こる性行為感染症
  
  
• 『梅毒』
• 『性器クラミジア感染症』
• 『鼠径リンパ肉芽腫症』
• 『淋病（淋菌感染症）』
• 『軟性下疳』
  
  
• ３．真菌が原因で起こる性行為感染症
  
  
• 『性器カンジダ症』
• 口腔カンジダ症
• 白癬
  
  
• ４．寄生虫や原虫が原因で起こる性行為感染症
  
  
• 『トリコモナス原虫による感染症』
• 『アメーバ赤痢』
• 『毛じらみ症』
• 『疥癬』

何科を受診すればいいのですか？

• 性行為感染症の種類によって受診する診療科が異なります。
• 当『性行為感染症 Q&A』で感染症ごとに解説していきますのでご覧下さい。
• 『性行為感染症の検査は、何科を受診すればよいのか?』も参照 して下さい。

written by 血液の鉄人