ABO式血液型の発見者は誰?







ABO式血液型は、1900年オーストリアの病理学者カール・ランドスタイナー(Karl Landsteiner、1868.6.14.〜1943.6.26.)によって発見されました。

ランドスタイナーは、ウィーン大学病理解剖学研究所の仲間22人の赤血球と血清を混ぜ合わせて反応を調べた結果、ある人の血清が多の人の赤血球を凝集させる事を発見し、その結果からA、B、C型の3つの血液型を発見し、1901年、『正常人の血液の凝集反応について』としての論文を発表しました。

これが人類最初の血液型の発見となりました。

この僅か3ページにすぎない小論文は、ABO式血液型の発見とそれに伴う輸血副作用を凝縮した世紀の大発見の論文でした。

1902年、彼の弟子のアルフレッド・フォン・デカステロとアドリアノ・シュテュルリによって第4の型、今のAB型が発見されました。

そして、1910年にエミール・フライヘル・フォン・デュンゲルンとルードビッヒ・ヒルシュフェルドにより、第4の型にはAB型という名称が与えられ、C型の名称はO型に変更され、現在に至っています。

ABO式血液型の最初の発見者は、ランドスタイナーですが、彼は、3つの血液型、すなわちA,B,O型を発見し、彼の弟子達が4つ目の血液型AB型を発見し、現在のABO式血液型となったわけです。

しかし、当時の血液型の呼び方は、研究者によって異なり混乱が生じたことから、1927年国際連盟・第3回血清標準委員会において統一されて現在に至っています。

ランドスタイナーは『人間の血液型の発見』の功績により、1930年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。


  • 【下の2種類の切手の解説】
  • 左 ノーベル賞100年切手 ランドスタイナー 1995年 セントビンセント・グレナディーン発行
  • 右 血液型100年記念切手 2000年 オーストリア発行




    医学者切手 ランドスタイナー
    1984年 トランスカイ発行


     





    written by 血液の鉄人



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