切手で見るエイズウイルス(HIV)







エイズウイルス(HIV)

エイズ撲滅切手
1989年イタリア発行

エイズウイルス粒子が正確に描かれた切手。
エイズウイルス粒子の外形は楕円形で、表面は不安定な突起でおおわれ、あたかも機雷を思わせる形をし、ウイルス自体の大きさは100オングストローム単位(10000万分の1)である。
切手に描かれた表面の不規則な形をしたギザギザの短い突起は"gp120"と呼ばれる分子量12万の外被糖蛋白で、ウイルス粒子の構造を維持している"gp41"と呼ばれる分子4万1千の糖蛋白に付着しており、ウイルスが感染するとヘルパーT細胞と呼ばれる人のリンパ球を探すアンテナの役割をする。
この突起はウイルスが一旦感染するとヘルパーT細胞の中に侵入していく働きをする。
 さらにエイズウイルスは、この突起のアミノ酸配列を常に変化させ、異常な速さで変異するために、有効なエイズワクチンの開発が遅々として進まないのが現状である。





エイズ撲滅切手
1993年グリーンランド発行

エイズウイルス粒子の電子顕微鏡写真とAcquired Immume Deficency Syndromeの略語のAIDSの文字が描かれている。





世界エイズの日切手
1995年バハマ発行

成熟したエイズウイルスが人のヘルパーT細胞から飛び出す瞬間が正確に描かれている。


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